夏の風物詩の1つ「セミの大合唱」。
そして、「セミ」と言えば、
ひっくり返って死んでいるかのように見えて
横を通るといきなり暴れ出す、
あの心臓に悪すぎる動きではないでしょうか。
実はあのセミの動きには
「セミ爆弾」や「セミファイナル」という名前があるんです。
この記事では、
セミが死んだふりをする理由や
死んでいるのかセミファイナルなのかの見分け方、
セミが死ぬ前に暴れる理由などに迫っていきたいと思います。
もう横を通った時に驚かないためにも
最後までぜひチェックしてみてくださいね。
セミが死んだふりをするのはなぜ?
夏の訪れを教えてくれる「セミ」。
私も子ども頃はよくセミ取りに行っていました。
ただ、セミと言えばひっくり返って死んでいるかのように見えて
横を通ると急に大きな鳴き声を出して暴れる
通称「セミファイナル」が私たちを驚かせます。
実はあのセミファイナルは、
死んだふりをして私たちを驚かしているのではなく、
本当にもうすぐ死にそうな証拠なんです。
セミファイナルをしているセミは、
もう木につかまっておく体力もなければ
起き上がる力さえ残っていないのです。
また、死にそうなセミはなぜひっくり返っているのか?
実は、セミをはじめ昆虫は
死期が近くなると足が硬直して曲がってしまいます。
そして、木につまることができず落ちてしまい、
地面をつかむ力もなければ体の重心が高いせいで
ひっくり返ってしまうのです。
セミの種類にもよりますが、
セミの幼虫は土の中で3年~17年もの時間を過ごし、
地面に出て、木に登って、羽化して成虫になるという一生を歩みます。
なのに数週間ほど泣いて、
最期はひっくり返って死んでしまうなんて切ないですね。
これからセミを見かけた時は、
「頑張れ!」と心の中で声をかけてあげるのも良いでしょう。
セミが死んだふりをするセミファイナルの見分け方とは?
実は、私たちを驚かすセミファイナルは、
生きているのか死んでいるのか見分けることができます。
見分け方は、
1.足が閉じているか開いているか
2.お腹に振動があるか
です。
足が閉じているか開いているか
まず、1番分かりやすいのは
セミの足が閉じているか開いているかです。
セミは、死期が近づくと足が硬直して曲がってしまうので、
・足が開いていると生きている
・足が閉じていると死んでいる
見分けがつきます。
「死んでいると思ったら、急に復活・突進してくるセミのこと。見分けるポイントは「脚」で、開いている場合は生きている確率が高いという。」
1000RT:【晩夏の風物詩?】「セミファイナル」の見分け方https://t.co/KgXgjnl5Ec
死んでいると思ったら、急に復活・突進してくるセミのこと。見分けるポイントは「脚」で、開いている場合は生きている確率が高いという。 pic.twitter.com/2PYMUpG3zP
— ライブドアニュース (@livedoornews) August 31, 2020
お腹に振動があるか
また、セミのお腹を見た時に
わずかでも振動があればまだ生きています。
特にオスのセミには、
音を鳴らす「腹弁(ふくべん)」があるので、
腹弁が動いているとまだ生きているのです。
とは言え、死期が近いセミのお腹を見ようと近づいても
セミファイナルで暴れ出して
人の方が先に驚くのではないかと思いますが。
セミが死ぬ前に暴れる理由とは?
では、なぜセミは死ぬ前に暴れているのかと言うと
人が近づくことで危険を察知し、
最後の力を振り絞って自分の命を守ろうとしているのです。
つまり、
セミファイナルは人を驚かそうとしているのではなく、
セミの反射神経と防衛本能なのです。
セミが怖くて外に出られない・・などのセミ恐怖症については、こちらの記事でまとめています。
そんな最後の最後まで力を振り絞るセミですが、
実は世界には約1,600種類ものセミが存在していて、
日本にはそのうちの約30種類が生息していると言われています。
そこで、
私が住んでいる関西でよく見られる
1.ニイニイゼミ
2.ヒグラシ
3.クマゼミ
4.アブラゼミ
5.ミンミンゼミ
6.ツクツクボウシ
の6種類のセミの「特徴」や「鳴き声」「鳴く時期」「鳴く時間帯」を
お伝えしていきたいと思います。
ぜひ、これからセミを見かけた時や鳴き声が聞こえた時、
「あ!○○ゼミだ!」という豆知識にしてくださいね。
1.ニイニイゼミ
・特徴:羽に茶色のまだら模様があり、6種類の中では一番小さいセミ
・大きさ:32mm~40㎜
・鳴き声:「チーーーー」と刻まない高い音
・鳴く時期:6月中旬~9月中旬
・鳴く時間帯:明け方の4時過ぎ~日没頃
2.ヒグラシ
・特徴:頭が少し赤くて羽は透明
・大きさ:41mm~50㎜
・鳴き声:「カナカナカナカナ」
・鳴く時期:7月上旬~9月上旬
・鳴く時間帯:明け方に鳴き始めて日の出と共に鳴き止み、17時頃~再び鳴き始める
3.クマゼミ
・特徴:透明の羽に黄緑色の模様があり、6種類の中では一番大きいセミ
・大きさ:60mm~65mm
・鳴き声:「シャーシャー」や「ワシワシ」
・鳴く時期:7月中旬~9月上旬
・鳴く時間帯:5時30分頃~11時頃に鳴いて一旦鳴き止み、17時~18時頃まで再び鳴く
4.アブラゼミ
・特徴:茶色っぽい羽で黒色の体をしている
・大きさ:53mm~60mm
・鳴き声:「ジリジリジリジリ」と細かく鳴く
・鳴く時期:7月中旬~9月末頃
・鳴く時間帯:5時30分頃~6時30分頃に鳴いて一旦鳴き止み、11時~18時頃まで再び鳴く
5.ミンミンゼミ
・特徴:頭に緑や黒の模様があり、羽は長くて透明
・大きさ:57mm~63㎜
・鳴き声:「ミーンミンミンミンミー」
・鳴く時期:7月中旬~10月初旬
・鳴く時間帯:9時頃~15時30分頃
6.ツクツクボウシ
・特徴:頭に緑や黒の模様があり、羽は透明
・大きさ:40mm~47㎜
・鳴き声:「オーシーツクツク」
・鳴く時期:7月中旬~10月半ば
・鳴く時間帯:6時頃~18時頃
私も今年の夏は、
子ども達と一緒にセミの観察をして
何ゼミかを考えたいと思います。
まとめ
夏の風物詩の1つ「セミの大合唱」。
そして、セミと言えば
ひっくり返って死んでいるかのように見えて
横を通るといきなり暴れ出す「セミファイナル」という動き。
実は、セミファイナルは死んだふりをしているわけでも
私たち人間を驚かそうとしているわけでもなく、
本当に死にそうな中で最後の力を振り絞って
自分の命を守ろうとしているのです。
そんな自分の命を最後の最後まで守ろうとするセミ。
これからは鳴き声も姿も応援してあげたいと思います。
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